アクションブログ
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議会での質問を提案してみよう

2023.08.16

目次

自分の自治体の気候対策を強化するには

今年の夏は暑い、来年はきっともっと暑い… そんなことを思うと、自分の住んでいる自治体の気候対策が十分でないことに気持ちが暗くなったりします。

それなら、気候対策の強化をもとめて行動しましょう。

自治体の気候対策の強化のために、直接「気候対策の強化をしてください」と自治体に要望書を提出することもできますが、あなたの代理人である「自治体議員」の議員活動により実現することもできます。

議員の活動とは、議員としての調査活動や、知事や市長への要望、そして議会での質問です。

これまでも、自治体議員による議会での質問によって、たとえば学校の教室や体育館へのエアコン設置などが実現しました(ところが教室が断熱されていないためにエアコンが利かない…ということが起こっています。詳しくはこちら)。

たとえば、自治体ができる確実なCO2削減策である屋根置きソーラーの標準化と、建築物の断熱性能の向上について、議会質問によって、実現させてみませんか?

屋根置きソーラーの標準化について

屋根置きソーラーについて、どんな質問をしたら、標準化に近づくのでしょうか。

屋根置きソーラーは、すでに東京都、神奈川県川崎市でハウスメーカーへの義務化が決まっています(詳しくはこちら)。我が自治体でも検討をしているか、していないなら、他にどのような推進策を考えているか、問うのはどうでしょうか。

実は、屋根置きソーラーに関しては、国のエネルギー基本計画で、2030年までに新築の6割での設置が目標となっています。この国の目標を、どのような施策で実現させようとしているのか、知りたいですね。

首長に直接聞ける「一般質問」で質問してもらうとよいと思います。
もちろん、環境委員会など、関連の委員会でも聞けるとよいです。

メールで依頼するなら、自己紹介をした後、以下のように依頼してみてはいかがでしょうか。

「一般質問や、関連の委員会で、ぜひ、以下を問いただしてください。
国のエネルギー基本計画で、2030年までに新築の6割での設置が目標となっています。

わがまちでも新築の6割での設置を実現するために、東京都や川崎市のように、条例によってハウスメーカーに、屋根置きソーラーを標準装備とする施策もあるが、検討しているか。

市民への啓発では、これまでの伸び率以上は望めないと考えられる。6割というのはかなり思い切った施策が必要であると思われるが、いかがか」

建築物の高断熱化について

日本で排出される二酸化炭素の3分の1は建築物由来なので、建築物の省エネ(高断熱化・高気密化)は非常に重要です。

ですが、日本の断熱規制はヨーロッパなどと比べて大変遅れていて、2025年にようやく等級4という低いレベルの義務化が決まっている段階です。しかし、自治体は先駆けて高い等級の基準を設定することができ、鳥取県では「TG(とっとりグレード)」という独自の高い基準を設けて、工務店への研修と登録制度により標準化を実現しつつあります(詳しくはこちら)。

みなさんの自治体でも、独自の基準の設定や工務店への研修・登録制度を検討するのはいかがでしょうか。

メールで依頼するなら、自己紹介をした後、以下のような依頼文ではいかがでしょうか。

「一般質問や、関連の委員会で、ぜひ、以下を問いただしてください。
国のエネルギー基本計画で、2030年までに家庭部門では2013年度比で66%、業務部門では51%の温室効果ガスの削減をすることになっています。

わがまちでもそれぞれの目標を実現するためには、建築物の省エネ(高断熱化・高気密化)を進める必要があります。たとえば、鳥取県では、国が定める断熱等級の6以上の独自基準(TG:とっとりグレード)を設定し、工務店研修・登録制度を実施しています。

わがまちでも、独自の高い基準を設定することや、工務店研修・登録制度を検討しているか」

(copyright Chika Suzuki/Greenpeace)

施策の実現につなげるために…

質問しても、「それはむずかしい」という返事(答弁といいます)になるときも多いと思います。そのとき、できない理由や事情を、さらに聞いて、課題を明確にし、ではそれをどう解決するか、という議論ができるようにするとよいと思います。できない理由はいっぱいあるだろうけど、どうすればできるかを考えるようにもっていきたいですね。


相談する議員は誰に…

こういう質問をしてほしい、と相談は、どの議員に..と悩まれることもあると思います。まず、最も人数の多い会派の方ですと、影響力が大きいということを申し上げておきます。そして、それぞれの議員の選挙公約をチェックして、その議員の思いとしてほしい質問につながりがあるといいのかなと思います。

迷ったら、ゼロエミに相談を

ほんとにいきなりメールしていいのかな? 太陽光や断熱は自分が取り組んでいることと違うからどうしようかな、など不安なこと、迷うことがあったら、いつでも事務局にスラックや、定例会などで相談してください。

屋根置きソーラーや建築物の高断熱化に限らず、脱炭素・気候対策についていろいろな質問をすることが考えられます。ぜひ、いろいろな質問を提案していきましょう。

・教育関連の委員会では、学校の断熱改修について質問するのはいかがでしょうか(こちらを参考に)

・環境や温暖化関連の委員会では、ずばり、温室効果ガス削減策についての質問を(こちらこちらを参考に)

その他、予算要望例も参考に、質問を提案してみてください。

わたしたちと一緒に活動しませんか?

ゼロエミッションを実現する会では、市民からの自治体・議会へのアプローチを行っています。
今まで取り組んだことのない方でも大丈夫。

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