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横浜市立小・中学校施設の建替え等に関する基本方針(素案)への意見をだしました。

2023.04.25

一住民としてですが、横浜市立小・中学校施設の建替え等に関する基本方針(素案)への意見をだしました。

目次

全国で進む学校の建替え

今、全国的に小・中学校の建て替えが進んでいます。
横浜市では、「横浜市立小・中学校施設の建替え等に関する基本方針(素案)」へのパブコメがはじまっています。

横浜市立小・中学校施設の建替え等に関する基本方針は、旧耐震基準で建設された384校を、目標耐用年数である築70年に達するまでに計画的に建替える方針で、2017年5月に策定しました。その後、、長寿命化を推進する国の方針などがあり、今回、基本方針を見直すことになりました。

長寿命化はよいことですよね。

建替え基本方針に「気候変動」の視点は?

基本方針(案)は、 参考資料含めず30ページほどの文書です。
基本方針を定める目的、方向性、課題、検討事項の概要は以下の通りです。

目的:対応が必要な全ての学校で適切に環境改善を図る
方向性:建て替え期間を伸ばして事業費を平準化させる、「長寿命化改修」と「大規模リニューアル」、水泳授業の委託化検討
課題:4割近くが築50年を経過、敷地面積の不足、防災
検討事項:機能改善(主に防災面)、学校統合、他公共施設等との多目的化、公民連携、耐久性など

全体を見ても、「気候危機」の視点が見られません。

破局的な気候危機を回避するには、大幅な二酸化炭素削減が必要であり、そのためには建築物の省エネ(断熱性能の向上など)が欠かせません。

断熱をしっかりおこなえば、子どもたちの健康と過ごしやすさも向上します。もちろん、今、問題となっている光熱費も大幅削減ができます。

「気候危機」の視点を入れ、「断熱」についてもしっかり取り組むよう、意見を送りませんか?

おすすめのひとこと:
「学校は長時間子どもたちが過ごす建築物なので、健康と省エネの観点から断熱等級6や7が目指されるべきと考えます」

[対象]どなたでも。全国からぜひ、ご意見を提出してください
[締切]2023年4月28日(金)
[提出方法]
①フォーム:https://shinsei.city.yokohama.lg.jp/cu/141003/ea/residents/procedures/apply/b922fc65-0419-42cd-94dc-0c4cb0c6fd0f/start (外部サイト)※受付最終日(4月28日)は23:59までに手続きを完了させてください
②メール:ky-tatekae@city.yokohama.jp ※件名を【市民意見】とし、本文に住所、年齢(例:〇歳代)、ご意見を記入

▼素案の内容、メール以外の提出先、閲覧場所など、詳しくはパブコメページをご覧ください。

パブコメのページ

▼より詳細なご意見を送りたい方は、ぜひ、以下のサイトの資料(おすすめは文部科学省報告書「2050年カーボンニュートラルの実現に資する学校施設のZEB化の推進について」)も参考になさってください。

わたしの送った意見を共有します。

意見

P1 1 「横浜市立小・中学校施設の建替え等に関する基本方針」の目的と 位置づけ  (2) 建替え等基本方針に関連する市の計画等 について

関連する市の計画に「横浜市地球温暖化対策実行計画 市役所編」を追加すべきと考えます。熱波や台風の激甚化など、気候危機は待ったなしと言われ、小・中学校施設の建替えを考える場合も「地球温暖化」の視点は欠かせません。「横浜市地球温暖化対策実行計画 市役所編」では、「省エネ改修の実施」「木材利用の促進」「PPA事業を活用」しての「再生可能エネルギー設備の更なる導入」「電力のグリーン化」などがうたわれています。気候危機を回避するため、空調設備運転からの二酸化炭素排出抑制のためにも、また電気代高騰対策のためにも、これらの施策は早急に進める必要があると思いますが、2017年以降、地球温暖化が深刻化している状況を鑑み、今回改定される方針を「横浜市地球温暖化対策実行計画 市役所編」に反映させていく必要があると考えます。

修正案:

キ 「横浜市地球温暖化対策実行計画 市役所編」(令和5年1月改定)
「地球温暖化問題は、その予想される影響の大きさや深刻さから見て、生物多様性の損失を含め、人類の生存基盤に関わる安全保障の問題と認識されており、最も重要な環境問題の 一つとされています。既に世界的にも平均気温の上昇、雪氷の融解、海面水位の上昇が観測されているほか、我が国においても平均気温の上昇、暴風、台風等による被害、農作物や 生態系への影響等が観測されています。 横浜市の目指す将来像として掲げる2050年までの脱炭素化「Zero Carbon Yokohama」の 実現に向けて、市内最大級の温室効果ガス排出事業者(市域全体の約5%)である横浜市役所は、排出削減に率先して取り組んでいかなければなりません」とし、「省エネ改修の実施」「木材利用の促進」「PPA事業を活用」しての「再生可能エネルギー設備の更なる導入」「電力のグリーン化」などがうたわれています。また、学校施設については「2-6教育事業」の項目において「 (1) 学校施設建替え時等の環境配慮」について 2017年5月に策定した「横浜市立小・中学校施設の建替えに関する基本方針」に基づき、とされているため、今回の方針の改定にあたり、「横浜市地球温暖化対策実行計画 市役所編」への反映が必要となる。

意見

P5  2 建替え基本方針の見直し (1) 見直しの背景 について、「深刻化する気候変動」が入ってしかるべきです。「横浜市地球温暖化対策実行計画 市役所編」にある通り、気候変動は元も重要な環境問題の一つであり、横浜市の目指す将来像として掲げる2050年までの脱炭素化「Zero Carbon Yokohama」の 実現に向けて、公共施設、とくに気候変動の被害を現在の大人以上に被る、また、将来を担う子どもたちが一日の大半をすごす学校は、排出削減に率先して取り組むべき公共施設の中でも優先度がとくに高いと考えます。

修正案:

今回の建替え基本方針見直しの背景には、長寿命化を推進する国の方針、建替えが困難な学校への対応、財政ビジョンの策定、深刻化する気候変動の4つの視点があります。

エ 深刻化する気候変動
地球温暖化問題は、その予想される影響の大きさや深刻さから見て、生物多様性の損失を含め、人類の生存基盤に関わる安全保障の問題と認識されており、最も重要な環境問題の 一つとされています。既に世界的にも平均気温の上昇、雪氷の融解、海面水位の上昇が観測されているほか、我が国においても平均気温の上昇、暴風、台風等による被害、農作物や 生態系への影響等が観測されています。 横浜市の目指す将来像として掲げる2050年までの脱炭素化「Zero Carbon Yokohama」の 実現に向けて、市内最大級の温室効果ガス排出事業者(市域全体の約5%)である横浜市役所は、排出削減に率先して取り組んでいかなければなりません(「横浜市地球温暖化対策実行計画 市役所編」より)。

意見

P6 見直しの方向性 において、気候変動への対応について書き加えてください。
(イ) 教育環境の改善への取組等
長寿命化改修に加え、木質化、断熱化、間取りの変更などの大規模リニューアルの実施を併せて検討し、新たな教育活動への対応や教育環境の改善、深刻化する気候変動への対応を図ります。 また、引き続き、GIGAスクールなど教育のICT化や校舎のバリアフリー化を進めます。

気候変動への対応としては、『ZEB』*を目指します。住宅でいうところの断熱等級6または7とし、冬においては窓からの日射と取り込み、夏においては外付けブランインドにより遮蔽します。また、再生可能エネルギーについては太陽光太陽熱温水器もとりつけ、太陽光発電設備も設置できない特別な理由がないかぎり設置します。太陽光発電設備設置には予算の制限を考慮してPPAを積極的に取り入れます

*『ZEB』 エネルギー消費量と再生可能エネルギー設備により生み出されるエネルギー量がプラスマイナス0である正真正銘のネットゼロエネルギービル

意見

P6 イ 見直しの効果について、コスト平準化と保全費用削減について言及していますが、改善にコストをかける意義について広く理解を得るために、熱改修および再エネ導入による気候変動緩和(二酸化炭素排出削減)および光熱費削減効果について試算し、さらに子どもたちの健康、快適性向上についても、断熱改修を行った事例からデータがあれば、書き込んでください。以下、追加テキスト案です。

意見

P8 3 学校施設を取り巻く現状と課題 について、深刻化している「地球温暖化」と「化石年燃料価格の高騰」について書き込んでください。以下、追加テキスト案です。

(7) 深刻化する地球温暖化と化石燃料価格の高騰

地球温暖化問題は、その予想される影響の大きさや深刻さから見て、生物多様性の損失を含め、人類の生存基盤に関わる安全保障の問題と認識されており、最も重要な環境問題の 一つとされています。既に世界的にも平均気温の上昇、雪氷の融解、海面水位の上昇が観測されているほか、我が国においても平均気温の上昇、暴風、台風等による被害、農作物や 生態系への影響等が観測されています(「横浜市地球温暖化対策実行計画 市役所編」より)。本市では、地球温暖化、都市部で⾒られるヒートアイランド現象が重なることで夏の暑さが厳しさを増しています。8⽉の平均気温が観測史上最⾼となった2020(令和元)年には、年間真夏⽇⽇数が50⽇となるなど、都市の⾼温化が顕著になっており、様々な場所で厳しい暑さをしのぐ環境づくりが求められています(「横浜市地球温暖化対策実行計画」より)。また近年、化石燃料価格の高騰から電気料金も高くなっています。二酸化炭素排出削減および使用電力量抑制の両方の面で、高いレベルの断熱性能を確保することが求められています。

意見

p16 (4) 建替えに併せて検討する事項 ア 機能改善について、「建替えにあたっては、「学校施設整備水準」に沿った整備を行うとともに、児童生徒の安全確保や将来を見据えた学校教育・学校運営に配慮した施設配置、動線計画とし、機能改善を図ります」とありますが、「学校施設整備水準」には近年深刻化する地球温暖化への緩和・適応の視点がまだ入っていないようです。「地球温暖化問題は、その予想される影響の大きさや深刻さから見て、生物多様性の損失を含め、人類の生存基盤に関わる安全保障の問題と認識されており、最も重要な環境問題の 一つとされて」おり、「既に世界的にも平均気温の上昇、雪氷の融解、海面水位の上昇が観測されているほか、我が国においても平均気温の上昇、暴風、台風等による被害、農作物や 生態系への影響等が観測されて」おり(「横浜市地球温暖化対策実行計画 市役所編」より)、「本市では、地球温暖化、都市部で⾒られるヒートアイランド現象が重なることで夏の暑さが厳しさを増して」います(「横浜市地球温暖化対策実行計画」より)。以上から、建替えにあたっては深刻化する地球温暖化に緩和・適応しなければならない状況に鑑み、「学校施設整備水準」を踏まえながらも、児童生徒の健康、快適性にも配慮する必要があります。

修正案:
ア 機能改善 建替えにあたっては、「学校施設整備水準」に沿った整備を踏まえながら、深刻化する地球温暖化に緩和・適応しなければならない状況に鑑み、児童生徒の健康、快適性、安全確保や将来を見据えた学校教育・学校運営および温室効果ガス削減に配慮した施設配置、動線計画とし、機能改善を図ります。また、防災上課題のある学校※は、複合災害やレジリエンス(回復力)にも配慮した計画とします。

意見

P19 (6) 将来を見据えた整備水準や設備 について、「最新の「学校施設整備水準」や仕様に基づき設計」とありますが、残念ながら最新の「学校施設整備水準」をもってしても、近年深刻化している地球温暖化の影響に対応しているとは言い難い状況です。「学校施設設備水準」を踏まえながらも、深刻化する地球温暖化を緩和するために最大限の温室効果ガス削減に取り組む必要があることを書き込んでください。

修正案:

(6) 将来を見据えた整備水準や設備
学校施設の建替えにあたっては、児童生徒の安全・安心を確保し、より良い教育環境を整備するため、最新の「学校施設整備水準」や仕様に基づきながらも、将来ますます深刻化していく地球温暖化を緩和するために最大限の温室効果ガス削減をめざし、集合住宅でいうところの等級6または7といった高いレベルの断熱、PPAを含む太陽光発電設備の設置に取り組みます。

意見

P22 イ 環境に配慮した学校施設の整備について、「環境への負荷の低減を図るため、「横浜市の公共建築物における環境配慮基準」(令和5年1月改定)に基づき、ZEB Oriented相当※の省エネ基準を達成する」とありますが、横浜市も2050年ゼロカーボンを目指しており、2050年時点でゼロカーボンということは2050年に存在する建築物は『ZEB』(リアルで二酸化炭素排出実質ゼロ)である必要があります。このことから、基本『ZEB』を目指し、どうしても達成できない部分について対策をとる(将来の更なる改修で対応するなど)のが合理的と考えます。住宅でいうところの断熱等級6以上を取り入れ、校舎および体育館などに再エネ設備を導入し、それでも『ZEB』に届かない分についてどうするか(植林など含め)知恵をしぼっていくという姿勢が重要だと思います。

修正案:

イ 環境に配慮した学校施設の整備
気候危機への対応および環境への負荷の低減を図るため、『ZEB』*の達成を目指します。 *『ZEB』 エネルギー消費量と再生可能エネルギー設備により生み出されるエネルギー量がプラスマイナス0である正真正銘のネットゼロエネルギービル

意見

P27(参考)長寿命化改修や大規模リニューアルの具体例において、省エネルギー化とあるものの、省エネルギーにはLEDへの交換なども含まれるため、断熱改修含む、といれていただきたいです。

修正案:
・省エネルギー化・再生可能エネルギーの活用→断熱改修含む省エネルギー化

意見

P29 広く地球温暖化の問題や温室効果ガス削減の重要性を認識していただくために、今後の取り組みにおいて、地球温暖化やゼロカーボンYokohamaに言及してください。最初の段落「責務の一つです。< >子どもたちが安全に 」の <>の部分に以下テキストの追加を提案します。

修正案:
責務の一つです。
また、地球温暖化問題は、人類の生存基盤に関わる安全保障の問題と認識されており、子どもたちに深刻な影響を及ぼしています。
子どもたちが安全に….

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