アクションブログ
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何をしたらいいのか全くわからなくても、大丈夫。墨田区「ゼロカーボンシティ宣言」陳情採択

2022.09.05

2021年6月14日に、墨田区議会で「ゼロカーボンシティ宣言(2050年までの温室効果ガス排出量実質ゼロ)と 2030年度の温室効果ガス排出量の削減目標を2000年度比で50%以上とするよう引き上げ」求める陳情が、賛成多数で本会議採択されました。

陳情をしたのは、社会人のRihoさん。

Rihoさんは、個人ができること(プラスチックの削減やパワーシフト、ダイベストメントなど)に限界があると気づき、「システムチェンジが必要だ」という想いから、現在は@mediaishope でも活動をしています。

今の活動に繋がる、昨年6月の自治体アクションストーリーをお聞きしました。

目次

一人の会社員が、自治体アクションをしようと思い至った、その訳は

まずは組織、システムを変えないといけないと体感したということが大きいです。例えばよく利用するビルや商業施設。その建物がそもそも石炭火力発電でつくられた電力をつかっていたら、私が節電したとしても、私がいないところでは石炭火力の電力が使われています。
私は仕事でも、仕組みができれば、誰でもその仕事をある程度はスムーズにできるようになると思っていて、仕組みが大事というところと、自治体アクションの必要性がリンクしました。
もう一つ自治体アクションをしようと思った背景に、企業や自治体相手の方が、気候変動の話をするハードルが低いなと感じたんです。自治体は、区民の声をきくのが仕事。企業は、消費者の声をきくのが仕事です。プライベートで関わりがある人と比べて、その相手が気候変動に関心がなかった場合、企業や自治体の方が話しやすいなとも思いました。

何をしたらいいのか全くわからなくても、大丈夫

「ゼロエミッションを実現する会(ゼロエミ)」に参加した時期は2020年の10月くらいです。「何をしたらいいのか全くわからない」状況でしたが、すぐにゼロエミで自治体アクションの相談をし、墨田区へのアプローチを検討するMTGを開いてもらいました。事務局や他の参加者の方と一緒に自治体の状況を調べたところ、

①ゼロカーボンシティ宣言が出ていないこと

②「第二次すみだ環境の共創プラン」

の中間改定で2030年度の温室効果ガス排出削減目標の改定が検討されていることがわかり、その2点でアプローチしていくことにしました。

「すみだ環境共創区民会議」の委員に、そして陳情へ

墨田区の陳情や請願について調べる中、墨田区では新しく「すみだ環境共創区民会議」の委員募集があることを知り、まず応募してみることに。しかし公募委員になることはできたものの、月に一度の会議では、2030年年ゼロカーボンの話は個人としての意見は出せても、「第二次すみだ環境の共創プラン」の中間改定の意見を話し会う機会は半年後と決まっていました。墨田区に少しでも早くゼロカーボンの施策に取り組んでもらうために、そこから考えを切り替えて、墨田区議会に直接アプローチすることができる陳情を出すことに決めました。

区民が声を届けるということ

何名かの議員さんへお話をしに行った時には、他区在住で陳情提出経験のあるゼロエミメンバーが一緒に来てくれました。議員さんと直接お話するのはその時が初めてだったので、「何を話そう!」と緊張していたのですが助けていただいて。議員さんの中には、ゼロカーボンについて「ちょっとわからない」とお話する方もいたので、区議の皆さんと話すことの大切さを感じました。区民が声を届けないと、議員さんもそのトピックについて調べたり深めていこうとは思わないかもしれない。まずは話をしてみて、声を届けるべきだと実感しました。

◯ 陳情を審議する委員会への趣旨説明、そして委員会全会一致での採択へ

これは区の職員さんが教えてくれたのですが、墨田区では希望があれば委員会への趣旨説明を審議日前に実施できます。陳情を確実に採択してもらうためにも「産業都市委員会」の区議に向け、約10分間の趣旨説明をしに行きました。当日はデータや図をいれた趣旨説明用の資料を皆さんに配布し、陳情内容の必要性をお伝えしました。
「産業都市委員会」での審議日はオンラインで緊張しながら傍聴しました。事前の説明時には陳情内容への関心が低かった議員さんも「人類全体の課題だ」と発言していたりして嬉しかったです。審議の結果「産業都市委員会」では全会一致で採択。本会議では結果として、1人反対賛成多数での可決でした。委員会で全会一致採択されていても、本会議で可決されるかどうかわからなかったので、この結果を聞いた時は、本当に心から安心しました。

自治体アクションをしてみたいあなたへ

今回初めて陳情を提出をしてみて、自治体も区民からのアクションを求めていると思いました。議員さんも区職員さんも気候変動に詳しい人ばかりではないので、まずは声を届けてみてよかったと思います。もちろん一連の流れの中で、「失敗していたら」「不採択だったらどうしよう」と不安に感じることも多くありました。ですが採択されなくても、声を届けること自体に意味があります。「自分の声なんて意味がないのかもしれない」と思わずに、まずは声を伝えてみること。「何もわからなくても大丈夫」です。ぜひ一度、ゼロエミの皆さんに相談してみてください!

☆墨田区におけるゼロカーボンシティ宣言と2030年度温室効果ガス削減目標引上げに関する陳情はこちらからご覧いただけます。

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