長野県:2050ゼロカーボンに向けた想い!「信州環境フェア2021」長野県知事スピーチを書き起こし

こんにちは!

こちらの記事では、8月20日に開催された「信州環境フェア2021」、阿部守一長野県知事のオープニングセッションスピーチ書き起こしを掲載します。

ゼロエミメンバー内で「県知事スピーチすばらしい!」と盛り上がり、事務局の鈴木が県知事スピーチを書き起こしました。(事務局:グリーンピースジャパン)

鈴木にスピーチの書き起こしにいたるまでの想いきくと、「署名とか、パブコメとかにも意味があるんだよ!」ということを、少しでも色々な方にお伝えしたかったといいます。

実はゼロエミでは、アクションとして、長野県の2030年温室効果ガス削減目標のパブリックコメントの際、多くの方がパブリックコメントを提出していました。

その後の結果は、ぜひ「長野県2030年CO2削減目標引き上げ物語」をご一読いただきたいのですが、パブコメも反映されるんだ!ということを実感することができたアクションでした。

また、ゼロエミメンバーの吉永さんは、長野県の事例は「パブコメにとどまらないあらゆる働きかけが、長野県知事と県の職員さんに届いたのですね」と話します。

さて、

日本の都道府県の中で初めて、気候非常事態宣言を発出した長野県。その決断をした阿部守一知事の想い溢れるスピーチです。

スピーチを読んでみたあと、皆さんはどのような想いを受け取りますか?

皆さんこんにちは。今日は多くの皆さんにご覧頂けてるかと思いますけども、長野県としてゼロカーボン戦略を作った内容をちょっとご説明したいんで、スライドを出して頂いていいですかね。

その前に私も自己紹介させてもらうと、このゼロカーボン、脱炭素、地球温暖化に一番最初に取り組み始めたのは、もう10年以上前、横浜市の副市長をしてた時です。地球温暖化対策推進本部があって、そこで長野県と横浜、環境違いますけども、都市の視点で温暖化対策に取り組んで行こうということで、責任者として取り組み始めたのが一番のきっかけです。

取り組んでる中で、私に大きなインパクトを与えてくれたのが、ノーベル賞を取られたワンガリ・マータイさんの発言です。横浜市でアフリカ開発会議、TICAD 4という国際会議があって、私も参加してたんですけども、近くにワンガリ・マータリさんが座っていたのですが、会議の途中で立ち上がって、「カーボンジャスティス」ということを大きな声で叫びました。「炭素正義」、アフリカ各国の首脳級、大統領などが大勢参加されてましたけれども、多くの人たちが口々に叫んでたのが、気候変動のおかげで、アフリカでは、災害、ききんや干ばつが多発している、そうしたことによって紛争も起きている、これは、我々アフリカは、二酸化炭素をほとんど排出してないのに、これが本当に正義なのかと。先進国のみなさんは、ちゃんとわかっているの?ということを強く力説されてました。

その頃から徐々に温暖化の話って出てきましたけども、まだ日本人の感覚としては気候変動は”人の話”という感覚が多いのかなと思います。

長野県は、日本の都道府県の中で初めて気候非常事態宣言を発出させてもらいました。ご存知の通り、大変不幸なきっかけではありますけれども、一昨年の東日本台風災害が長野県を襲って、本当に千曲川の周辺を中心に大変な被害が発生をしました。こうした災害をこれからも繰り返さなければいけないのか、繰り返してはいけない、さらにひどい地球環境にしてしまっていけないという思いで、気候非常事態宣言を出させていただき、気候危機突破方針方針を策定し、今日ご紹介するゼロカーボン戦略に至っている、というのがストーリーになります。

コロナとこの間の大雨災害で、頭が半分切りかわっていない状況ですけれども、災害は気候変動と直接関係がありますが、実はコロナも関係があると思っています。我々人間は長い間自然界に君臨してるかのように振る舞い続けてきて、自分たちの力で全ての事をコントロールできるという”誤解”のもとに社会を作ってきたんじゃないかと強く思っています。

大災害であったり、コロナであったり、私たち自身も地球という環境・生態系の中の一員であり、その一員としての調和・秩序を守ることなく、のりを超えて、自分達の手で地球環境を悪化させてしまってるのが、今の私たち人間がおこなっていることだと思います。人間がおこしたことですから、人間が解決しなければいけないし、解決できないはずはない、という思いで、ゼロカーボン戦略を作って取り組もうとしてます。

ご覧頂いてますけれども長野県の目標は極めて高い目標を掲げています。2050年ゼロカーボンはどこも出していますけれども、2030年までに6割削減という高い目標を掲げています。

私はちょうど還暦ですけれども、ちょうど高度経済成長期に子ども時代を送って、地球環境の問題など、全く意識しないで成長してきて、今この時点になって、本当に今の状況を子ども、孫たちの世代に引き継いでしまっていいんだろうか、まさに今、止めていかなければいけない、ということで、非常に厳しい目標ですけれども、なんとか温暖化を少しでも食い止めようということで、高めの目標を設定しています。これは、多くの県民の皆さんから、県の出そうとしている目標は低すぎるんじゃないの、と背中を押していただいた結果でもあります。世界水準から見ても極めて高い目標設定をさせていただいています。

4点の重点方針を書いていますけれども、既存技術で実現可能なゼロカーボンを徹底普及、持続可能な炭素型ライフスタイルに着実に転換、産業界のゼロカーボン社会への挑戦を徹底支援、そしてエネルギー自立地域づくりで地域内経済循環。まずは、今ある技術でやっていこうと。未来に向けた技術革新色々出てくると思いますけども、それをあてにしてたり、それを待っていると手遅れになってしまいかねないということで、すぐできることから取り組みましょうと。さきほどの藤川さんのお話しの電動アシスト自転車も素晴らしい事例だと思います。

今できることいっぱいある、いっぱいあるけれども、これまでこうやって生きてきたから大丈夫じゃない?っていう感じで過ごしてますけども、今できる変革を、是非ひとり一人の皆さんと一緒に行っていきたいというふうに思ってます。

エネルギー自立地域を作っていこうというのは、経済の問題と環境地球の問題っていうのは完全に密接な関係、オモテウラの関係だと思っています。これからの社会経済のあり方っていうのは、環境と調和、環境と共存した形の経済をつくっていかないと、必ず歪みが拡大していくだろうと思っています。できるだけ地域で自立できる経済圏を作る事によってCO2も排出しないし、お金も地域内で循環する、そうした経済的なメリット。切り詰めた生活とか、心の豊かさが失われてしまうような生活ではなくて、むしろ未来に向けて新しい生き方、新しいライフスタイル、私たちが理想とするような暮らしを実現しながら脱炭素社会を実現していく、そうした方向では取り組んでいきたいと思っています。

脱炭素社会の実現というのは、本当に大きく、今、舵を切って行かなきゃいけない課題だと思います。我々政治も、行政も、しっかりお席に果たして行かなければいけないと思います。民主主義国家ですから、是非一人ひとりの国民皆さんの声で、政治も行政も確実に変わります。新しい社会を作ろう、脱炭素のすばられしい流れをつくろう、そうした想いをぜひ皆さんがお一人ひとり思って頂いて、政治や行政の活動もバックアップをして、そして突き動かしていただきたいというふうに思います。どうぞよろしくお願いします。ありがとうございます。

以上が、阿部長野県知事によるオープニングスピーチです。

続いて、

オープニングセッションにおける阿部県知事最後の挨拶も書き起こしたので、以下掲載します。

こちらも想いのつまったメッセージです。

みんなで実現という観点では、県として、これから「ゼロカーボン実現県民会議」をつくっていきます。

一緒に取り組みたいなっていう方を幅広くネットワークしていろんな取り組みを進めていきたいと思います。ぜひ、多くの皆さんと一緒にこのゼロカーボンをすすめていきたいと思います。

藤川さんが自慢していいんじゃないかと言ったので、私も個人的な自慢をしますと(笑)ほとんど帰れてないのですが、小諸に自宅があって、そこは断熱性能を高くしたので、冬は薪ストーブだけです。もうほとんど家の暖房はそれ一本で、Tシャツ一枚ですごせるという暮らしをさせて頂いてます。都会の真ん中ではなかなかできない贅沢な暮らし方をさせてもらっています。そういう意味で、ゼロカーボンって実は、今よりもっと楽しい生活ができることにつながっているんじゃないかと思っています。

長野県は、これまで自然と共生して発展してきた県です。冒頭、アフリカの皆さんのお話をさせてもらいましたが、アフリカの皆さんも、もしかしたら長野以上に自然と共生して発展してきたと思いますけども、であるがゆえに、実は地球環境の変化を最も早く受けています。日本の中ではおそらく私たち長野県が都会の人以上に環境の変化を、たとえば農業やってる人とか、スキー場関係者の皆さんとか、環境の変化をもっとも早く、おそらく皮膚感覚で感じてるはずだと思います。

多くの皆さんの思いを結集して、日本の脱炭素、ゼロカーボンをリードする県にしていきたいと思っています。多くのみなさんにご協力 長野県から、日本の脱炭素、そして世界に貢献をしたいと思いますのでご協力よろしくいたします。ありがとうございました。

皆さま、いかがでしたか?

長野県の皆さまから刺激を受けて、ゼロエミメンバーの今後アクションも活発になっていきそうです!


◎一緒に活動しませんか?

ゼロエミッションを実現する会では、市民からの自治体・議会へのアプローチを行っています。
今まで取り組んだことのない方でも大丈夫。
「ゼロエミッションを実現する会」には、たくさんの仲間がいます。
ご参加リクエストをお待ちしています!


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