「一人の行動で大きな組織が変わる!」埼玉県坂戸市民ayukaさんのインタビュー 「ゼロカーボンシティ宣言」埼玉県坂戸市議会での全会一致までの道のりとは

ゼロエミッションを実現をする会のメンバーのなかには、同じ自治体の仲間とチームをつくって活動している人だけでなく、たった一人で自治体アクションをしている人もいます。これまで、自治体アクションは「まずは仲間をみつけてチームをつくることがなにより大切」なんて思っていましたが.、そんな筆者の中の常識を変えてくれたのがayukaさんです。「一人の行動で大きな組織が変わる!」と話す、ayukaさん。そのパワーに刺激を受けながら、坂戸市のゼロカーボンシティ宣言までの道のりを聞きました。

自治体アクションをしようとした背景

ー埼玉県坂戸市のゼロカーボンシティ宣言、市議会全会一致での採択、おめでとうございます! ayukaさんが自治体アクションをしようと思い立ったとき、どんな背景があったのか。まずお聞かせいただけますでしょうか?

背景として、元々政治に興味がありました。というのも、ヴィ―ガンの食生活をするなかで、自分の自治体について調べてみたり、政治家の方のインスタライブなどを視聴していました。

ーそうだったのですね! 「ゼロカーボンシティ宣言」についても、いまお話いただいた流れのなかで、情報にたどり着いた感じでしょうか?

「ゼロカーボンシティ宣言」自体、再エネの会社で働いていることもあり、存在は知っていました。ですが、自治体アクションをしてみるまでの自分自身にとって、身近な存在ではなかったんです。

それが2021年の6月上旬、インスタグラムでフォローしている方が、自治体アクションの投稿をリポストしているのをみて。そこで「そんな市民活動ができるんだ!」って驚きました。

そこから、350.orgさんの「気候変動基礎クラス」を受講したりして、気候変動の知識や情報を、今まで以上にインプットするようになりました。

ーゼロエミッションを実現する会のことは、いつ頃知りましたか?

確か2021年の6月末頃だったと思います。世田谷区で自治体アクションをしている人を通して、ゼロエミッションを実現する会と、事務局の鈴木かずえさんのことも知りました。

その方は「気候変動基礎クラス」で出会った方で、坂戸市での自治体アクションがうまくいかないことを相談したら、ゼロエミッションを実現する会に入ることをお誘いいただいて。

ゼロエミのメンバーになってからは、かずえさんと吉永さんと相談して、坂戸市に対してどんなアクションができるのか、考えていきました。それが、2021年の7月初旬ごろのことです。

アクションしようとするときに相談したこと

ーかずえさんも吉永さんも、自治体アクションの相談役として、とても心強い存在ですもんね! この時点でayukaさんは、お二人にどんなことを相談したのでしょうか? また、どんなアドバイスがありましたか?

相談会は、zoomで開催いただきました。

かずえさんと吉永さんからはまず、「自治体アクションをするなら、自分の自治体の状況を把握するのが一番最初だよ」と教えてもらいました。

さらに、政治家の方と今後どの様に話をしていくか、請願と陳情の仕組みなどを教えてもらいました。

かずえさんと吉永さんは、zoom相談会のその場で、坂戸市の自治体アクションに必要な情報を調べて、レクチャーしてくださって。具体的には、坂戸市の自治体としての特色、市議会の与野党がどの会派なのか、どのような請願や陳情が効果的か等々、ですね。

この相談会を通して、自分がやりたいこと(坂戸市に「ゼロカーボンシティ宣言」をだしてもらう)のためには、どんな情報が必要か、自分の自治体の状況はどんな感じなのか、イメージすることができました。

ー坂戸市の「地球温暖化対策実行計画」を読むことも、お二人から?

坂戸市の「地球温暖化対策実行計画」は、相談会の前にガッツリ読み込んでいました! 

というのも、ゼロエミに入る前から、坂戸市が地球温暖化対策をしているのは知っていて。

さら、坂戸市の環境政策課に、.ゼロエミに入る前から、「ゼロカーボンシティ宣言」をしてくださいとお願いするメールを送っていました。メールを送るペースは、1週間に1度くらいですかね、1か月間続けていました。

ーすごい、そうだったのですね! メールでアクションすることも、自治体アクションについて何もわからない時だと、ハードルが高いかなと思うのですが。どこかでメールアクションを知る機会があったのでしょうか?

そうですね。2021年5月上旬に、長野県知事へ向けた、2030年温室効果ガス削減目標の引き上げを求めるメールアクションがあったときに、知りました。坂戸市にもメールアクションをしてみたのですが、なかなか前向きな返答がこなくて、困っていましたね。

自治体アクションで、実施したこと

ーそのタイミングで、ゼロエミが誇る自治体アクションコーチのお二人と繋がって、本当によかったです! その相談会のあとは、どのように自治体アクションを実施していきましたか?

市議会議員さんと、坂戸市長へのアクションを実施していきました。

ーおお、アクションも2通りのアプローチで!

そうです! 

まず、市議会議員さんへのアプローチでは、気候変動対策で、実際に政策を動かしてくださる方と繋がりたかったので。

坂戸市議会の過去の一般質問や、市議会議事録の直近分を確認して、気候変動の質問をしている市議会議員さんを、ピックアップしていきました。

ピックアップしたあとは、その市議会議員さんの個人のウェブサイトやSNSを拝見し、気候変動に対する思想や価値観を確認させていただきました。

そして、思想や価値観が合うなと感じた方に、長ったらしい想いのたけメールを送りました。

(実際に送られた市議会議員さん宛のメール一部)

ーこれは想い溢れるメールです…! 坂戸市長へのアプローチはどのように実施しましたか?

広報やwebサイトで、市長の政策も読み込んで。そのあとは市長に直接メールする窓口がなかったので、坂戸市の広報広聴課にメールをしました。

(坂戸市の広報広聴課に送信した、坂戸市長宛のメール文一部)

何回かメールを送らせていただきましたが、市長および広報広聴課から納得いくような回答はいただけず。手紙でも「ご理解ください」というような、文面の封書が届きました。

ですが、どうしても「ゼロカーボンシティ宣言」を坂戸市に出してもらいたかったので、会社の有給をとって、広報広聴課と環境政策課に、お話しに行きました。

ーayukaさんの熱量と行動力‥!感動です! 広報広聴課と環境政策課へお話しに言って、いかがでしたか?

広報広聴課では、課長、部長クラスの方が窓口に来てくださって、お話くださいました。ですが、お話いただいた内容は、メールや封書でご回答いただいたような内容です。

正直わたしも困って、「もうダメなのかな?」 とも思いましたが、また考えた上でご返答いただけるようお願いをして、その日は帰宅しました。

ーなるほど、2通りのアクションアプローチを実施して、市長および行政の窓口アクションは撤退したのですね。

そうですね。そこからは、市議会議員さんへのアプローチに集中しました。

ーそこからは、どのようなアプローチを?

メールの返信をくださった議員の方へ、順番にアポをとって、お話しに行きました。

お話する中で、わたしの気候変動への想いを伝えたり、その議員さんが政治家になった理由をヒアリングして。その方の気候変動リテラシーや想いを、聞かせていただきました。

そのあとは、議員さんのリテラシーにあわせた資料をお見せして、坂戸市として今後どのようなことができるか、お伝えしていきました。

(資料の冒頭)

ー資料には、坂戸市が気候変動に対し今後できることに加えて、気候変動の現状と、他の自治体のアクションなども掲載されていますね。資料づくりは、何を参考にしましたか?

350.orgの「気候変動基礎クラス」資料のなかで、使用許可いただいたところを使いつつ、グリーンピースジャパンからも使用許可をいただいて資料を一部参考にしました。

あとは、東北大学教授の明日香先生の著書『グリーン・ニューディール』や、IPCCの資料、江守さんのYoutubeも参考にしましたね。

その他、官公庁作成の資料も参考にして、添付資料として後半に差し込んでいます。

また、作成した資料は、かずえさんにも確認いただき、修正箇所のアドバイスをもらいました。特に、坂戸市が気候変動対策をするポテンシャルやメリットをいれるアドバイスが、参考になりました。

ー資料と共にお話するなかで、議員さんとは、他にどのようなことを話しましたか?

坂戸市議会の政治の内情を教えていただきました。私自身、政治の仕組みや与党・野党、市長の会派などもわかっていなかったので。

具体的には、坂戸市の行政や議会がどのような相互関係で成り立っているか、今までの請願書はどのような進め方をして、成功もしくは失敗したのか、などですね。

それらを理解した上で、どの市議会議員さんに、どのタイミングでお会いするかは、非常に重要なポイントだったと感じています。

坂戸市の内情を何も理解せずに突き進んでいたら、今回のような請願書での自治体アクションは、スムーズに進んでいなかったかもしれません。

ー関わりたい自治体の政治の内情を知ること、自治体アクションでは本当に大切ですね。市議会議員さんたちとお会いした後、アクションはどのように進んでいったのでしょうか?

とても嬉しいことに、民政クラブの加藤則夫議員が「ゼロカーボンシティ宣言、ぜひやろう!」と言ってくださって。

加藤議員に「ゼロカーボンシティ宣言」の請願書素案をお渡ししたら、あとは調整を引き受けてくださいました。

例えば、坂戸市議会の全会派が集まるタイミングで、請願書素案の内容を説明をしてくださったり。市長にも直接伝えに行ってくださいました。

その後も、請願書に対して修正が入るなか、加藤議員が「いまこういう状況だし、何とかがんばりたいんだ!」と、他の議員さんとお話してくださって。

全会派の方が議論を深めてくださった結果、全会派の方に紹介議員になっていただき、9月24日(金)の坂戸市議会で「ゼロカーボンシティ宣言」の請願書が、全会一致で採択されました!

自治体アクションをやってみて

ーうわ~!もうほんと感動ですね! 「ゼロカーボンシティ宣言」請願書、坂戸市議会での全会一致採択をうけて、また自治体アクションをやってみて、ayukaさんはどんなことを感じましたか?

自分がこの世に生きてる意味を実感しました! 

正直、政治について知れば知るほど、「自分1人が行動したところで何か変わるの?」って気持ちになったり、希望をみいだせなくなることもありました。

ですが、今回の自治体アクションを通して、「1人の行動で大きい組織は変わる!」って、「坂戸市全体が動いた!」って、とても感動しましたね。

自治体アクションをすることで、市民の願いを実現するために、身近でがんばってくださる議員さんたちと出逢いました。「人間捨てたもんじゃない!」「最終的には人だなあ」とも思って。

さらに、自分の自治体である坂戸市への愛着も湧いて。同じようなアクションをすれば、国政に対するリテラシーや愛着も、また深まっていくのだろうな、と感じています。

自治体アクションをしてみたいあなたへ

ー自治体アクションをすると、自分の関わっている自治体への愛着が湧いてくるの、わかります! もう少しお話を聞きたいところですが、そろそろお時間なので…。 最後に、これから自治体アクションをしてみたい方へ、何かayukaさんからのメッセージがあれば!

自分の心が折れなければ、自分の軸があれば結果はでます!

自分の自治体に、仲間がいなくても、自分を信じてがんばりましょう!

ーわ~素敵です!本日は、パワフルで感動的な自治体アクションストーリーをありがとうございました!

ayukaさんのプロフィール

ayukaさん

埼玉県坂戸市民。

世界中の人が手を取り合って地球を囲む未来を目指す夢見人

すきなもの・・・隣人の幸せ!空や海、木々と話すこと


◎一緒に活動しませんか?

ゼロエミッションを実現する会では、市民からの自治体・議会へのアプローチを行っています。
今まで取り組んだことのない方でも大丈夫。

「ゼロエミッションを実現する会」には、たくさんの仲間がいます。
ご参加リクエストをお待ちしています!

Slackは、地域別チャンネルを中心に具体的なアクションを行うコミュニケーションツールです。

Facebookグループは、アクションのための情報交換を行うグループです。

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