あなたのまちの予算(案)をチェックしよう
2026.02.26
目次
あなたのまちの気候対策はどうなっている?予算案をチェックしよう
自治体の予算(案)は、その自治体が何をやろうとしているか、何を大事に思っているかが反映されます。そのため、自分のまちの気候対策に取り組む私たちにとっても、自分の住んでいる自治体の予算(案)をチェックすることはとても大事です。自分の住むまちの自治体が、何をやろうとしているのか、何を大事に思っているかがわかります。
自治体の予算案(当初予算)は、通常、2月上旬から中旬に自治体のWEBサイトに示され、2〜3月の議会で審議され、可決されます。
まずは、お住まいの「自治体名」と、今年度の「予算案の概要」で検索してみてください。
予算(案)はここをチェック
部局ごとに概要がありますが、まずは全体の概要を見てみてください。
私の住んでいる「神奈川県」を例にして、見ていきましょう。
「神奈川県」「予算案の概要」で検索
今年度の予算案等の概要を開きます。
すると「令和8年度当初予算案の概要(PDF:2,449KB)」のリンクがありました。
クリックします。
すると、50ページほどの文書が現れました。最初に目次がでてきます。
目次を見るだけで「重点事業」がわかりますね。
「気候対策」についてチェックしたいなら「重点6 脱炭素社会の実現に向けた取り組み」を見ればわかります。
脱炭素関連の予算を見てみよう
最初に目的があり、どんなところに力をいれているのかわかります。神奈川県の場合は、2030年には温室効果ガス排出量を2013年度比で50%削減するために、企業や家庭などの取り組みを後押し、そして県庁の率先に力を入れているというわけですね。そして予算額は約203億円。次にこの203億円がどのように配分されているか見てみます。
部門ごとに見てみよう
部門ごとの配分を見ると全体の半分以上が「県庁(県有施設や公用車)の率先実行」です。神奈川県ではここに大きな力を入れているのがわかりますね。「隗より始めよ」で、これは非常に大きな意味があります。
1)産業・業務部門の取り組み 約18.5億円
2)家庭部門の取り組み 約7.8億
3)運輸部門の取り組み 約15.2億円
4)廃棄物部門・その他ガス・吸収源対策 約17.7億円
5)横断的な取り組み 約27.9億円
6)県庁の率先実行 約138.3億円
すべての部局での気候対策がなされているか、脱炭素の視点がはいっているか
でも、気候対策は、脱炭素の取り組み、と分類されているところだけでなく、全ての部局で横断的に取り組む必要があります。50ページを1ページ1ページ見ていく時間のない方は、「気候」「地球温暖化」「脱炭素」「省エネ」「断熱」「ZEB」「ZEH」「再生可能エネルギー」「EV」などで検索してみると、他の部局でも取り組みがあるかどうかをチェックすることができます。
なぜ、すべての部局の予算に「脱炭素の視点」を入れるのが重要なのか
通常、脱炭素は「環境関連部局」がやること、と思われがちです。でも、まちのお金(予算)のほとんどは、道路を作る「土木」、学校を建てる「教育」、福祉を支える「健康」といった他の部署が使っています。環境関連部局だけが頑張っても、他の部署がこれまで通り「二酸化炭素をたくさん出すやり方」でお金を使っていたら、バケツの底に穴が空いているのと同じです。
逆に、すべての部署が「この工事、もっと二酸化炭素を減らせないか」「建物を断熱改修できないか、太陽光をつけられないか」「使う車をEVにできないか」などと考えるようになれば、まち全体で脱炭素、しかも光熱費も安くなり、暮らす場所、働く場所、学ぶ場所が快適な場所に変わっていきます。
補助金は大事。「制度」「しくみ」「計画」はもっと大事
そして、ぜひ、チェックしてほしいのは、「制度」「しくみ」「計画」です。
予算ですから補助金はたくさん見つかります。補助金は、気候対策を進める「呼び水」になるので非常に重要です。でも、「制度」や「しくみ」「計画」は、補助金を受ける一部の事業者・個人だけでなく、地域全体に気候対策を広げ、持続させます。制度やしくみや計画で、気候対策の継続性が見えれば、民間の投資を呼び込むこともできます(予見可能性が高まります)。「概要」の文書では見つからないかもしれません。
そんなときはAIに頼るのも一手。AIに、神奈川県の今年度予算(案)に、気候対策を強化する「制度」や「しくみ」「計画」はありますか?と聞くと、「かながわ脱炭素チャレンジ中小企業認証制度」や「事業活動温暖化対策計画書制度」について教えてくれました。「概要」を見てもわからなかったので助かります。
行政に、議員に、要望をしよう
「すべての部局の予算に『脱炭素の視点』」をいれてください」の一言の要望でもとても大事です。
特定の部局だけでなく、「市全体の予算の使い方を市民が見ている」ということを感じてもらえます。そしてもし、「あ、それはそうだな」と納得してもらえたら、気候対策が進みます。気候変動は深刻化していきます。あとで建ててしまった建築物を省エネ化するより、今から脱炭素建築にしておくほうが長い目でみてコスト削減になりますよね。
お金の面でも、そして健康や快適性、防災の観点からも、脱炭素の視点をいれるのは「よし!」な場合が多いです。
ぜひ、要望してみたい、でも不安がある、という方は、ぜひ、ゼロエミ事務局にご相談ください。
ゼロエミッションを実現する会では、市民からの自治体・議会へのアプローチを行っています。
今まで取り組んだことのない方でも大丈夫。
「ゼロエミッションを実現する会」には、たくさんの仲間がいます。
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