神奈川県議会会派にエネルギー危機で省エネ・再エネを求める要望書を提出(ゼロエミ横浜)
2026.07.16
ゼロエミ横浜が、神奈川県議会会派にエネルギー危機で省エネ・再エネを求める要望書を提出しました。ちょうど予算要望の時期なので、予算要望書の体裁にしています。要望書の中身を共有してもらいました。
ぜひ、みなさまの地域でも、行政や、議員や会派(議員のグループ)などに提出しませんか?
もし、ご自分の自治体向けにアレンジしたいが、時間がない、などのお悩みがあれば、ぜひ、ゼロエミ事務局までご相談ください。
令和9年度予算編成に向けた予算要望書
ゼロエミッションを実現する会・横浜
脱炭素・エネルギー政策に関する予算要望書
日頃よりのご活動に敬意を表します。
気候危機の深刻化に加え、国際情勢の緊迫化に伴う輸入化石燃料への依存リスクは、エネルギー価格の高騰という形で、神奈川県民の家計を圧迫しています。
石炭火力発電の継続やエネルギー価格に対する一時的な支援策は根本的な解決策にはならず、将来世代に負担を先送りし、再生可能エネルギー(再エネ)への移行を遅らせることにつながりかねません。
今こそ、省エネを強力に進め、地域に根ざした再エネを増やすことが、県民の生活防衛、県内のエネルギー安全保障、地域経済の循環、そして災害への備え(防災強靭化)のために不可欠です。
令和9年度当初予算に向けてはもとより、年度内の実施も視野に入れ以下の施策を早急かつ具体的に実施・拡充することを要望します。
1.省エネルギーの加速
- 県民・県内事業者への無理のない節電、ピークシフト等の広報・啓発の強化
- エネルギー価格の高騰リスク対策として広報紙・SNSなどを活用して、県民・企業向けの具体的な無理のない節電や、ピークシフトを促してください。
- 低所得世帯等を対象とした省エネ家電導入・買い替え促進支援
- 消費電力の大きい旧式の冷蔵庫やエアコンから、省エネ型への買い替えに対する県独自の補助制度(「かながわPay」等の仕組みの活用を含む)を創設・拡充してください。これは県民の健康維持(熱中症対策等)と福祉の観点からも重要です。ぜひ後述の断熱改修支援とセットで推進してください。
- 既存の県内住宅・建築物(特に賃貸住宅等)における温室効果ガス排出削減の加速
- 国が実施している手厚い断熱窓への交換・内窓設置、天井・壁・床の断熱改修補助事業について、県民や住宅オーナーが広く認知し活用できるよう、県の補助制度とあわせた一体的な広報・周知活動を強化してください。また、「神奈川県既存住宅省エネ改修事業費補助金」を継続しさらに増額してください。
- 県有施設(県立学校:教室・体育館、県営住宅等)の優先的・計画的な断熱改修の実施
- 現在、県有建築物の省エネ性能向上は主に大規模改修や建て替えの機会に行われていますが、大規模改修までに相当な期間がある「省エネ性能の著しく低い施設」では、教育環境の悪化(夏の酷暑等)や冷暖房費の高騰が課題となっています。つきましては、省エネ性能の低い施設を速やかにリストアップして優先順位を定めるとともに、全体の大規模改修を待つことなく、屋根の防水改修など定期的に発生する部分改修の機会を捉えて、天井や窓等の断熱化を先行して順次進める仕組みを構築してください。
2.再生可能エネルギーの導入促進
- プラグインソーラー(ベランダ太陽光)の安全な普及に向けた国への働きかけ
- 欧州等で普及が進む小型太陽光発電(プラグインソーラー)について、日本国内での安全な利用促進に向けた規制緩和やガイドライン策定を国に強く働きかけてください。
(参考:自然エネルギー財団提言「日本におけるプラグインソーラー導入への道筋 賃貸・集合住宅にも開かれた太陽光発電へ」)
- 県有施設・公共スペースへの太陽光発電設備設置の加速
- 2030年度までに県有施設の50%に太陽光発電を設置する目標をさらに前倒しし、屋根だけでなく、未利用地、遊水地、駐車場(ソーラーカーポート)などへの設置を全庁横断の取り組みとして加速させてください。
- 住宅向け太陽光発電設備「単体」設置補助金の再開・拡充
- 現在の補助制度は蓄電池とのセット等が主流となっていますが、「初期費用を抑えてパネルだけを設置したい」という県民のニーズに応えるため、新築・既存住宅への太陽光発電設備単体に対する補助メニューを再開・充実させてください。
- 地域主導・市民参加型再エネ事業への支援
- FIT(固定価格買取制度)依存からの脱却が求められるなか、地域新電力や協同組合、市民共同発電など、利益が地域に循環するコミュニティ主体の再エネ事業への支援(補助金やさらなる金利優遇措置・技術・経営相談など)を構築してください。
- 県下市町村の建築物省エネ法再エネ促進区域設置の支援
- 建築物省エネ法再エネ促進区域設置は、現在県内では横浜市や藤沢市など一部の自治体に留まっています。県はすでにガイドラインを作成していますが、もう一歩踏み込み、県下全市町村に対して設置を強く推奨する通知を発出するとともに、市町村担当者向け説明会など先行自治体の条例や運用のノウハウを横展開する場を設けてください。また、市町村向け「専門相談窓口」の設置もお願いします。
3.化石燃料からの移行と循環型社会の推進
- 民間バス・トラック等のEV・FCV化支援の継続・拡充と、一般商用車の移行支援
- すでにあるEVバスや大型トラック、燃料電池車(FCV)への手厚い導入補助、および公用車のゼロカーボン化の取り組みをさらに進め、既存の大型商用車への支援を継続・強化するとともに、県内中小企業の足である一般の「営業車・商用バン」のEV化(ハイブリッドではなく)に対する新たな支援メニューの創設や、一般家庭向けEV普及のためのインフラ整備を加速させてください。
- 国や市町村と連携した、住宅・事業所における熱需要(暖房・給湯)の電化支援の新設
- 二酸化炭素排出量の多くを占める熱分野の脱炭素化に向け、住宅や事業所における「エコキュート」をはじめとする高効率ヒートポンプ機器への移行を加速させる必要があります。機器単体での購入・交換に対する県独自の補助制度の創設や、国施策と連動した導入促進策を講じてください。
- 再生可能エネルギー由来の電気への完全移行
- 神奈川県は、他都道府県に先駆けて県立高校や出先機関の再エネ電力切り替えを進めています。現行の2030年度目標を前倒しし、2027年度(令和9年度)までの「全県有施設での実質再エネ100%調達」の移行を実現して、日全県有施設再エネ100%の全国一番乗りをめざしてください。
- 県立学校をはじめとする公共施設において、現在多く使用されているガスヒートポンプ(GHP)エアコンは、運用の過程で化石燃料(ガス)を消費するため、温室効果ガス排出削減の観点から、高効率な電気ヒートポンプ(EHP)エアコンへの切り替え(電化)徹底してください。
- 使い捨てプラスチックの徹底削減と資源循環の推進
- 化石燃料(ナフサ)消費を抑え、サプライチェーン全体の脱炭素化を図るため、「かながわプラごみゼロ宣言」をさらに一歩進め、県内事業者への過剰包装・使い捨てプラスチックの使用抑制の要請、および回収・リサイクル体制への情報提供と財政的支援を強化してください。
以上
ゼロエミッションを実現する会では、市民からの自治体・議会へのアプローチを行っています。
今まで取り組んだことのない方でも大丈夫。
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