第1回カーボンゼローカル大賞に東京都と鳥取県
2025.10.29
左から熊本県球磨村、東京都世田谷区、東京都葛飾区、鳥取県(当日担当者不在のため、審査員長・藤野純一氏)、東京都、高知県黒潮町、京都府福知山市の登壇者のみなさま
ゼロエミッションを実現する会が協力している「市民が選ぶ!カーボンゼローカル大賞」。10月28日に表彰式が行われ、記念すべき第1回の大賞に、東京都と鳥取県が選ばれました。
目次
住民ファーストな気候対策を表彰
「市民が選ぶ!カーボンゼローカル大賞」は、今年新たに作られた、住民のことを第一に考えた気候対策を実施する自治体を表彰する制度。第1回の今回は、市民から推薦された自治体を、このために構成された審査員会で審査して決定しました。
大賞は「太陽光」の東京都と「断熱」の鳥取県

左から、藤野純一審査員長、東京都の登壇者の方
大賞には「東京都」と「鳥取県」が選ばれました。東京都については、これまでも全国の自治体に先駆けてさまざまな環境保護の施策を打ち出してきましたが、近年、太陽光発電に対する逆風の中、「屋根置き太陽光発電設備設置の義務化」を全国に先駆けて実施したことがとくに評価されました。鳥取県については、国の基準を上回る独自の断熱基準を設け、地元工務店への研修制度をつくり、さらに、古いということだけで評価がさがる現状に挑戦し、「いい家をきちんと評価」するシステム「T-HAS」の創造などの独自の「しくみ」づくりが評価されました。
パートナーシップ賞、突破力賞、市民実感賞、審査員特別賞
パートナーシップ賞、突破力賞、市民実感賞、審査員特別賞の受賞自治体と、当日のプレゼンテーション資料は以下のとおりです。
パートナーシップ賞(市民・企業・他部局などとの協働が優れた取り組み)
熊本県球磨村「球磨村での取組み」=脱炭素を前提とした災害復旧事業(資料)
東京都葛飾区「葛飾区の環境行政について〜持続可能な地域社会をめざして〜」=東京23区の脱炭素化でリーダーシップを発揮(資料)
京都府福知山市「市民と地域が連携した持続可能な再エネ導入モデル〜市民出資型オンサイトPPA事業」=市民と地域が連携した再エネ導入モデル(資料)
市民実感賞(住民の生活感に根ざしたインパクトが大きい取り組み)
東京都世田谷区「世田谷区 学校施設の暑熱対策」=小中学校施設の暑熱対策手法の検討(資料)
突破力賞(制度的・組織的なハードルを乗り越えた取り組み)
東京都「建築物環境報告書制度の概要〜2030年カーボンハーフ実現に向けた東京都の取組について〜」=新築住宅等への太陽光発電設備の設置義務化(資料)
鳥取県「とっとり健康省エネ住宅『NE-ST』」=独自の健康省エネ住宅基準を策定(資料:後日アップロード)
審査員特別賞(審査員が独自の理由で選んだ取り組み)
高知県黒潮町「黒潮町カーボンニュートラルの取り組み」=小規模自治体で町をあげての脱炭素施策(資料)
あなたも、自治体の優れた気候対策を、ぜひ「推薦」してください
「カーボンゼローカル大賞」事務局では、自治体の住民ファーストな気候対策の推薦、自薦を募集します。2026年度の「第2回」に向け、あなたの推薦をお待ちしています。(募集開始しましたら、このブログでもお知らせします)
カーボンゼローカル大賞概要
気候変動の影響が深刻化する中、地域からの脱炭素の取り組みがますます重要になっています。全国の自治体の取り組みには非常に優れた事例がありますが、その多くは十分に知られてはおらず、他の自治体との共有機会も限られているのが現状です。カーボンゼローカル大賞は、市民が推薦する自治体の脱炭素施策を、市民団体の代表や専門家が審査して決定します。脱炭素の取り組みが、我慢を強いたり制約を設けるものではなく、住民の健康や暮らしの快適さ、地域経済の向上につながるものであることを発信し、地域脱炭素に取り組む自治体を応援します。
【審査員】
審査員長:藤野純一(公益財団法人地球環境戦略研究機関 上席研究員)
審査員:明日香壽川(東北大学 特任教授・名誉教授)、飯田哲也(環境エネルギー政策研究所 所長)、歌川学(産業技術総合研究所※個人として参加)、鈴木かずえ(グリーンピース・ジャパン 気候変動・エネルギー担当)、武井七海(POW Japan ディレクター)、前真之(東京大学大学院 准教授)、増村江利子(NPO法人グリーンズ 編集長/共同代表)(五十音順)
【実行委員会】
NPOグリーンズ、グリーンピース・ジャパン、環境エネルギー政策研究所、POW Japan(五十音順)
【事務局】
グリーンピース・ジャパン
【協力団体】
気候ネットワーク、ゼロエミッションを実現する会
ゼロエミッションを実現する会では、市民からの自治体・議会へのアプローチを行っています。
今まで取り組んだことのない方でも大丈夫。
「ゼロエミッションを実現する会」には、たくさんの仲間がいます。
ご参加リクエストをお待ちしています!
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